「パラボリックSAR」と言うインジケーターを知っていますか?
実はパラボリックSARはあまりメジャーなインジケーターではないので、バイナリーオプションではなじみがないインジケーターです。
しかし、パラボリックSARはハイローオーストラリアを順張りで攻略するための強い味方になるインジケーターなのです。
そこで、この記事ではパラボリックSARの使い方と攻略法を解説していきます。
パラボリックSARとは
パラボリックSARは「RSI」や「ピボット」など有名なインジケーターを考案した、米国のJ・W・ワイルダー氏によって考案されたインジケーターです。
パラボリック(Parabolic)とは「放物線状の」を意味し、SARは「Stop and Revarse」を略していて、相場の進む方向と強さ(加速度)を表すインジケーターです。

このチャートの黄色の点がパラボリックSARです。
パラボリックSARはトレンド相場で威力を発揮し、トレンドの転換・トレンドの開始を目視で判断することができ、パラボリックSARとローソク足の関係性から次の判断ができます。
- パラボリックSARがローソク足の下→上昇トレンド
- パラボリックSARがローソク足の上→下降トレンド
また、パラボリックSARの点と点の距離が相対的に離れている→相場が加速している(勢いが強い)と判断できるインジケーターです。
そして、ハイローオーストラリアの取引プラットフォームはインジケーターを表示できませんから、テクニカル分析をするためには分析用のツールを準備しなければいけません。
この記事では世界中で最も使用されている相場分析ツールであるMT4を使ってハイローオーストラリア攻略のためのパラボリックSARを説明していきます。
MT4の使い方などまだ詳しくないのでしたら、こちらの記事で解説しているので併せて読んで見てください。

以下でパラボリックSARの表示方法、使い方、注意点を解説していきますので、ハイローオーストラリアでの活用方法をイメージしてみてください。
パラボリックSARの表示方法
パラボリックSARはMT4の標準インジケーターなので特別な操作を必要とせずに表示することができます。

表示方法はMT4を起動したのなら画面左上の「挿入」から「インジケーター」を選び、「トレンド」の中にある「Parabolic SAR」を選びます。

次に設定画面が表示されますが、基本的にパラボリックSARの色と点の大きさのみを設定し、設定値はデフォルトのままでかまいません。
ちなみに、設定値の意味なのですが、「ステップ」はパラボリックSARの点の加速度、つまり表示される点の間隔などを表す計算式で使われる数値となり、「上限」はステップが計算上トレンドが続くと増えていくのですが、その上限を設定している数値です。
パラボリックSARの計算式
SAR=前日のSAR+AF×(EP-前日のSAR)
計算式はこのようになっていますが、特に覚える必要はありません。
基本的にステップの数値を「0.02」→「0.04」と増やしていくとパラボリックSARは相場に敏感に反応し、切り替わりは早くなりますが「ダマシ」が多くなります。
逆に、ステップの数値を小さくすると反応が遅くなり、大きな流れを捉えると覚えておきましょう。
パラボリックSARの使い方
パラボリックSARは基本的にトレンドの「始まり」「強さ」「転換点」を探す補助をするインジケーターなので、次のような流れで使用します。
- トレンド相場を見つける
- パラボリックSARの切り替わりを待つ
- パラボリックSARの状態とローソク足の関係からエントリータイミングを判断する
この3つの流れについて以下で詳しく解説していきましょう。
トレンド相場を見つける
トレンド相場の見つけ方は次の3つの方法があります。
- ダウ理論を元に高値安値の切り上げ・切り下げから判断
- 上位足の流れに従う
- インジケーターを補助に使う
主にこれらの方法を使ってトレンド相場と判断した上でパラボリックSARを使わなくてはダマシばっかりになってしまうのですね。
インジケーターには必ず得意な相場があるので、ローソク足を中心に相場を判断し、その上でインジケーターを使うことがバイナリーオプションの勝率を上げるコツの一つなので覚えておきましょう。
実際の使い方は後ほど「パラボリックSARの攻略法」で解説します。
パラボリックSARの切り替わりを待つ
トレンド相場を見つけたら、パラボリックSARの切り替わるポイントまで待ちます。

このチャートでは下降トレンドが始まっているので、エントリーの優位性は当然ローエントリーとなります。
そのため、パラボリックSARがローソク足の下からローソク足の上に切り替わるタイミング(画像赤矢印)つまり相場が上昇から下降に転換する可能性のあるタイミングまで待つ必要があるわけです。
パラボリックSARの状態とローソク足の関係からエントリータイミングを判断する
バイナリーオプションでパラボリックSARを使う場合、エントリータイミングは次の3点を根拠として決めます。
- パラボリックSARとローソク足の交差
- パラボリックSARの点が何個目なのか?
- パラボリックSARの点の間隔を見る
パラボリックSARとローソク足の交差

- 下降トレンドの場合:上昇のパラボリックSARをローソク足の実体が下に抜けている
- 上昇トレンドの場合:下降のパラボリックSARをローソク足の実体が上に抜けている
上のチャートで言えば赤の水平線を超えた足がエントリー候補となります。
パラボリックSARでエントリータイミングを判断するときには、パラボリックSARが切り替わった後に、ローソク足が上記の状態になっているかが大前提となります。
イメージとしてはパラボリックSARがラインの役目をはたしていると考えると良いでしょう。
パラボリックSARの点が何個目なのか?
パラボリックSARは切り替わった直後の1つ目の点だけの状態では信用度が低く、点の数は3個目程度から根拠として有効になる傾向があります。
点の数を確認するパラボリックSARは上昇トレンドなら直下、下降トレンドは直上のパラボリックSARです。
しかし、パラボリックSARの点の数を根拠にする方法はバイナリーオプションでは少し使いにくい根拠なのです。

このチャートで言えば、赤の縦ラインのローソク足は2個目の点なので信用度は低い部類に入るはずですが、次足は陰線です。
次の青のラインも1個目の点で陰線を作っていて、逆に3個目の点の次足(黄色の縦ライン)の次は陽線になってしまっています。
実は点の数での判断方法はFXや株式でメインとしている1時間足や日足の場合の判断方法となり、5分足や1分足ではパラボリックSARの点が1個目でもそのままトレンドが継続する場合が多々あるのですね。
そのため、パラボリックSARの点の数はバイナリーオプションでは目安の1つと考えた方が柔軟に対応できるでしょう。
パラボリックSARの点の間隔を見る
パラボリックSARは相場の勢いが強い(相場が加速している)とパラボリックSARの点の間隔が広がる特徴があります。
しかし、この特徴も上昇・下降の切り替わりの早い5分足や1分足では加速したと思った瞬間に相場が切り替わるなどがあるので目安の一つと考えた方が良い判断方法です。
ただ、ここで話したパラボリックSARの判断方法3つはハイローオーストラリアのエントリータイミングとしては使いにくい場合が多いですが、相場状況の判断つまりトレンド相場なのかレンジ相場なのかの判断補助として非常に有効な方法なので、覚えておいてください。
パラボリックSARを使う際の注意点
パラボリックSARをハイローオーストラリア攻略で使う際の注意点は次の2つです。
- パラボリックSARはレンジ相場で使わない
- パラボリックSARのみで判断しない
この2点について以下で詳しく解説していきます。
パラボリックSARはレンジ相場では使わない
パラボリックSARは一定の範囲内で価格が上下するレンジ相場ではダマシが多くなってしまいます。

このチャートのように前回高値・安値の範囲内で動いている相場では、パラボリックSARは頻繁に切り替わり本来の力を発揮できません。
必ず先ほど話したトレンド判断の方法を使い、トレンド相場と判断した後にパラボリックSARを判断材料に加えエントリータイミングを探すようにしてください。
パラボリックSARのみで判断しない
バイナリーオプションは非常にシビアなエントリーポイントが要求される投資方法です。
そのためエントリーするための根拠が1個だけでは勝てる確率は非常に少なくなってしまうのですね。
ローソク足の状態や上位足の方向性をベースに、パラボリックSARなどのインジケーターの根拠を加えたエントリーポイントを探すことで、初めて勝率の高いエントリーができるわけです。
これは「勝率○○%!」と広告しているサインツールでも同じことが言えます。
サインツールやインジケーターは根拠の1つでしかないと考えることがハイローオーストラリアの勝率を上げるコツなので覚えておいてくださいね。
パラボリックSARと相性の良いインジケーター
パラボリックSARと相性の良いインジケーターとして、この記事では次の2つのインジケーターを紹介します。
- 移動平均線
- MACD
以下でそれぞれの使い方を解説するので参考にしてください。
移動平均線でトレンド相場を判断する
移動平均線は最もバイナリーオプションでポピュラーなインジケーターですね。
移動平均線はトレンド系のインジケーターで、目視で相場の方向性を判断できるシンプルながら応用性の高い指標となります。
パラボリックSARと移動平均線を併用する場合、移動平均線はパラボリックSARが得意とするトレンド相場を判断するために利用することができます。

移動平均線でのトレンド判断は、このチャートのように短期(ピンク)、中期(水色)、長期(緑色)の移動平均線3本のパーフェクトオーダーが一番わかりやすいはずです。
実際にチャート上の下降のパーフェクトオーダーが成立している部分はパラボリックSARが機能していますよね。
また、移動平均線はトレンド中の「押し目買い・戻り売り」判断に使うことができますから、「移動平均線とローソク足で押し目を判断」+「パラボリックSARの切り替わり」など根拠を増やすために非常に有効なインジケーターとなります。
移動平均線についてこちらの記事で詳しく解説しているので一緒に読んでみましょう。

また、順張りエントリーの鉄板ポイント「押し目買い・戻り売り」についてはこちらの記事で解説しています。

MACDの根拠をパラボリックSARの根拠にプラスする
MACDはオシレーター系のインジケーターに分類されますが、トレンド系の要素を持っていて、トレンドの判断やトレンド転換をいち早く知らせてくれる指標です。
パラボリックSARとMACDの組み合わせは、両方ともトレンドの始まりとトレンド転換を知らせるインジケーターなので非常に相性が良いと言えます。
使い方はシンプルにお互いのサインがそろったところがエントリーポイントとして有効性が高いと言う使い方になります。

※このチャートのMACDはMACDラインを見やすくするためにMT4の機能でラインを入れています。
- MACDの相場転換のサインはMACDラインとシグナルラインのクロス
- パラボリックSARの相場転換のサインはパラボリックSARが切り替わった時
チャート上で言えば縦ライン部分が条件のそろった部分です。(黄色縦ライン:次足で陰線、青縦ライン:次足が陽線)
もちろん、これはインジケーターのみの根拠なので根拠としては十分ではありません。
ですが、パラボリックSARとMACDの組み合わせは判断がシンプルなので、短時間でエントリーポイントを判断しなければいけないハイローオーストラリアでは有効な根拠の一つになるでしょう。
MACDの使い方や詳細はこちらの記事で解説しているので併せて読んで見てください。

パラボリックSARと相性の良いインジケーターの総評
パラボリックSARはトレンド相場で威力を発揮し、トレンドの転換とトレンドの始まりを知らせるインジケーターです。
そのため、相性の良いインジケーターは次の2つのタイプが考えられます。
- タイプ1:トレンド判断の補助となるインジケーター
- タイプ2:相場転換を知らせるインジケーター
今回はタイプ1として移動平均線、タイプ2としてMACDを解説しましたが、今使っているインジケーターが上記のタイプでトレンド相場でのエントリーを考えているのならば、パラボリックSARを追加すると新しい根拠が見えてくるかもしれませんよ。
パラボリックSARの攻略法
ここではパラボリックSARを使い、どのようにハイローオーストラリアを攻略するのかを以下の順番で解説していきます。
- 攻略法の概要
- インジケーターの設定
- エントリーまでの手順
それでは早速解説していきましょう。
攻略法の概要
今回はマルチタイムフレーム分析を取り入れます。
「相場は上位足の流れに従う」と言う原則があります。簡単に言えば1時間足が上昇トレンドで5分足が下降トレンドの場合、5分足の下降トレンドより1時間足の上昇トレンドが強いと言う考え方です。
そのため、相場分析の際はエントリーする時間足だけではなく上位足の方向性を確かめることによりエントリーの優位性が上がり、無駄な負けを減らすことができるのです。
バイナリーオプションの場合、上位足は1時間足や30分足が丁度良い傾向にあります。
今回は5分足でのエントリーとなるため、上位足のトレンドを確認し、5分足でも上位足と同じ方向のトレンドが発生したことを確認した上でパラボリックSARの転換ポイントを根拠にエントリーします。
インジケーターはパラボリックSARの他に、トレンド判断と押し目判断の補助に移動平均線を使い、エントリータイミングの補助にMACDのサインを併用します。
エントリー時間はハイローオーストラリアの15分取引を想定し、15分取引の始まった直後つまり14分20秒程度の部分からエントリーです。
エントリー時間の理由は確実にトレンドに乗るため。
ハイローオーストラリアのエントリーに使う1分足や5分足は「ノイズ」と呼ばれる相場の流れとは全く関係ないローソク足の動きが多い時間足です。
そのため、せっかく流れに乗ったはずなのにノイズに巻き込まれてしまって負けてしまったは良くあるのですね。
この無駄な負けを減らすためにできる限り長い取引時間を選ぶわけです。
インジケーターの設定
インジケーターの設定はすべての時間足で同じ設定となり、次のようになります。
インジケーターの設定値
インジケーター名 | 設定値 |
---|---|
パラボリックSAR | ステップ0.02、上限0.2(MT4のデフォルト設定) |
移動平均線 | 指数平滑移動平均線を使用、期間20(ピンク色)、期間75(水色)、期間200(緑色)を表示 |
MACD | MT4デフォルトの(12、26、9)、 MACDライン(白色)、シグナルライン(赤色)で表示 |
エントリーまでの手順
パラボリックSARを使ったエントリーまでの手順は次の流れとなります。

最初は上位足での相場状況を分析していきます。
今回上位足として観察しているのは1時間足。
エントリーは、このチャートの黄色点線で囲まれた範囲内となります。
この部分はレンジ部分を下にブレイクし、移動平均線が下降のパーフェクトオーダーを作り始めています。
MACDはデッドクロスし、パラボリックSARも下降に切り替わり、点の間隔が広がり始めている(相場が加速している)部分です。
これらの根拠を元に1時間足は下降トレンドの可能性と判断し、エントリーはローエントリーのみに絞って5分足でエントリーポイントを探します。
次に5分足に移動しエントリータイミングを見つけます。

5分足でのエントリーポイントはチャートの紫色の縦線(赤矢印)部分3か所です。
チャートは少しゴチャゴチャしていますが、3か所すべてで次の根拠を元にエントリーポイントとしています。
- ローソク足がダウ理論の安値更新、高値切り下げとなっている(下降トレンド継続)
- 移動平均線が下降のパーフェクトオーダー
- ローソク足が期間20の移動平均線付近まで戻り、そこから再度トレンド方向へ転換している(押し目の判断)
- 前回安値を下にブレイク(トレンドの継続サイン)
- パラボリックSARが下降を示しており、点も連続して続いている(下降が継続している)
- MACDはデッドクロス後、勢いを失っていない(角度が緩くなっていない)
1時間足での大きな根拠をベースに5分足で上記のような根拠を重ね、15分取引で十分にトレンド方向の勢いに乗ったエントリーをすることにより勝つことができるわけです。
パラボリックSARの攻略総評
パラボリックSARを使ったエントリー手順のコツはローソク足の根拠の補助としてパラボリックSARを使うことです。
これはすべてのインジケーターに言えることで、インジケーターはローソク足の値を元に数値を機械的に出しているだけなので、大元のローソク足を疎かにするわけにはいかないのです。
今回のエントリー手順でも1時間足の根拠があり、次に5分足のローソク足の根拠をパラボリックSARが確実にしているのですね。
今使っている手法もこのように考え方を変えてみると、新しい見え方が発見できるかもしれませんよ。
まとめ
パラボリックSARはトレンド相場でのバイナリーオプションのエントリータイミングを判断する補助として非常に有効なインジケーターです。
しかし、この記事で解説してきたように、パラボリックSAR単体ではダマシにあってしまうので、必ず相場の基本に従った分析をした上で使うことが勝率を上げるコツと言えます。
ぜひこの記事を参考にパラボリックSARを使いこなし、ハイローオーストラリアを攻略しましょう。
オススメ度 | |
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サポート | |
使いやすさ | |
信頼度 |
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